「割り込み」高専のヒロイン
あなたは、高専のヒロインを知っているだろうか。
先に断っておくが、私は別に、オタサーの姫のことを述べているわけではない。
あの、高専のヒロインである。
ある日を境に、毎日メールを送ってくれる、健気さ。
また、明確な寿命を持った、儚い存在。
そう、
「高専共通パスワードである」
……え? 知らない?
ならば、教えてやるというのが、人情であろう。
高専共通パスワードとは、高専機構の、各学生の所有するパスワードである。
私は、これに、いいや彼女に、恋をしたのである。
確かに彼女の、美しい亜麻色の髪が頭を擡げたのであった。
出会いは、高専の裏山の四阿(あずまや)であった。
通り雨を四阿でやり過ごしているうちに、私は疲れからかその場で寝落ちてしまう。
そこで、彼女に出会った。
彼女は夕焼けの中に煌めいていた。
そんな彼女との思い出を、一つの小説として綴ったので、是非とも興味があれば読んで欲しい。
『形而上の愛』
私は彼女をいつまでも愛している。
そして、あるパスワード更新日を境に、今までは必要でなかった「@、!」などの記号を含める必要が出てきたことには、大変遺憾の意を表したい。